研究成果の概要 |
本研究は事前知識のない複雑環境において, ヒューマノイドロボットが人間に類似した身体構造を利用し移動計画を即応的に行うための移動計画システムの構成法を明らかにした. 環境計測を記憶として蓄積することで遮蔽された障害物や路面状況を考慮した大域足配置計画とオンラインの足配置補正を実現するとともに, 障害物を凸形状モデルにとして近似し足配置計画をガイドとした二次計画問題として全身干渉回避動作計画を行うことで全身動作計画における計算コスト増大の課題を解決した. さらにこの低次元の計画結果をガイドとする段階的な動作計画手法は多点接触計画に拡張され, ヒューマノイドロボットの移動可能範囲の拡大に貢献した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は, 周囲環境計測に基づくモデル獲得と身体構造を用いた干渉回避・多点接触姿勢計画を統合することで, 事前情報のない複雑環境におけるヒューマノイドロボットの移動可能範囲を拡大したことである. 環境計測情報を記憶することで視界の制約がある複雑環境においても大域移動計画と移動誤差の補正が可能になるとともに, 多自由度な身体構造に起因した全身動作計画の計算コスト増大の課題を低次元の計画結果をガイドとする段階的な動作計画手法により解決したことは, ヒューマノイドロボットが既存の人間の作業環境を変えることなく重労働を代行するために必須の技術であり実用上の意義も大きいと言える.
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