今後の研究の推進方策 |
今年度も昨年度同様に1)野外地質調査と2)サファイアアンビルセル・マルチアンビルを用いた高温高圧実験から炭質物の結晶構造進化の素過程の解明を目的に研究を継続する. 1)野外地質調査に関しては,昨年度同様に60日以上の野外調査を予定しており,1/50,000全域の地質図を完成させることを目標としている.採取した試料に関してはすでにEPMAによる鉱物組成分析, マイロナイトのEBSDによる結晶方位解析, SEMによる断層岩の微細組織観察などの行っている.また岩石中の炭質物に関してもXRD・顕微ラマン分析とSEM, TEMによる微細組織の観察を同時に行っていきたい.これらの研究成果に関してもできるだけ早い時期に論文化を目指し研究を継続していく. 2)高温高圧実験に関しては実験試料の分析が終わっていない試料に関して早急に分析を行い,早期の論文化を目指す.同時に昨年度購入したサファイアアンビルセルの運用を開始する.これまでに行ってきた事前実験の反省を生かしよりcuret径の小さいサファイアアンビルで角度も調整したものをシンテックに注文中である.また台座の内径を小さくしたものも注文予定であり,より高圧の温度圧力条件にて炭質物の実験を行いたい.今年度からは東大の鍵研究だけではなく,NIMSの超高圧セミナーにも訪問するようになりNIMS超高圧グループの方にも助言をいただきサファイアアンビルセルの実験を行っていきたい.
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