研究実績の概要 |
申請書に記載したとおり、本年度は”巨大惑星が持つ巨大リングの形成起源”および”火星衛星の起源”の解明に向けた研究を行った。巨大惑星が持つリングの形成起源解明に向けた研究においては、SPH計算を用いて、巨大惑星に近接遭遇した微惑星が破壊される効率を明らかにし、観測されるリングを形成するのに十分な質量の破片が巨大惑星に重力的に捕獲されることを明らかにした。本研究は、一本の査読有りの国際学術誌に投稿し、出版された(Hyodo & Charnoz 2017, AJ)。また、リングの形成起源に関する一本の査読有りの国際レビュー論文を出版した(Charnoz, Crida & Hyodo 2018 Handbook of Exoplanets)火星衛星の起源解明に向けた研究においては、巨大衝突を解くのに必要な状態方程式をSPH計算コードに導入し、衝突シミュレーションの実行を可能にした。その後、衝突シミュレーションを多数実行することで、火星周囲に形成される破片円盤の熱力学的な情報を、申請書に記載した研究計画よりも迅速に、明らかにした。本研究は三本の査読有りの国際学術誌に投稿し、出版された(Hyodo et al. 2017a, ApJ, Hyodo et al. 2017b, ApJ, Pignatale et al. 2018, ApJ)。
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