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2017 年度 実績報告書

カルシウム透過性電位センサーを用いた新規光遺伝学ツールの作製

研究課題

研究課題/領域番号 17J02119
研究機関大阪大学

研究代表者

有馬 大貴  大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2019-03-31
キーワードカルシウムイオン透過 / 電位センサードメイン
研究実績の概要

まず、Ca2+透過性電位センサードメインがどのようにCa2+透過路を形成しているかを変異体を用いた実験により調べた。その結果、4つの膜貫通領域のうち2番目の膜貫通領域のN末端側にあるリジンおよび3番目と4番目の膜貫通領域の間にあるグルタミン酸 がイオン透過路の入り口を形成していることが分かった。続いて、膜貫通領域内でイオン透過路の形成に関わるアミノ酸の探索を行った。Ca2+などの正に帯電したイオンが疎水性環境である膜を通過するためには、膜貫通領域において酸性アミノ酸と相互作用しながら進む必要がある。そこで、膜貫通領域およびその近傍に存在する酸性アミノ酸ひとつひとつに変異を導入し、Ca2+透過が阻害されるかどうかを調べた。しかしながら、すべての変異体において野生型と同等のCa2+透過が見られたため、イオン透過路の形成に必須なアミノ酸を同定することはできなかった。
また、光駆動性カルシウムチャネルの候補分子を探索するためのスクリーニング系の構築を行った。この系の確立には、Ca2+チャネルを欠損した変異型出芽酵母株 (H317) を用いた。H317はa-factorと呼ばれるホルモンで刺激されると細胞死を起こすが、Ca2+透過性のイオンチャネルを強制発現させることでその細胞死を防ぐことができる。実際、H317に欠損しているCCH1を強制発現させてa-factor刺激を行い、細胞生存率をメチレンブルー染色により調べた結果、生存率は90.0±0.93%であった。一方、CCH1を発現させなかった場合の生存率は56.1±1.03%であり、CCH1を戻した場合と比べて有意に生存率が低かった (mean±SEM, n = 3, p < 0.01 by Tukey’s test)。これにより、酵母を用いてCa2+透過性を持つイオンチャネルのスクリーニングする系が確立した。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Induction of divalent cation permeability by heterologous expression of a voltage sensor domain2018

    • 著者名/発表者名
      Arima Hiroki、Tsutsui Hidekazu、Sakamoto Ayako、Yoshida Manabu、Okamura Yasushi
    • 雑誌名

      BBA-Biomembranes

      巻: 1860 ページ: 981~990

    • DOI

      10.1016/j.bbamem.2018.01.004

    • 査読あり
  • [学会発表] Identification of Ca2+-permeable voltage sensor domain and its possible application to a novel optogenetics tool2017

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Arima、Hidekazu Tsutsui、Yasushi Okamura
    • 学会等名
      第9回光操作研究会
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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