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2018 年度 実績報告書

覚醒/睡眠時の脳安静時ネットワーク解析に基づく精神・神経疾患機構の探求

研究課題

研究課題/領域番号 17J02254
研究機関東北大学

研究代表者

吉田 侑冬  東北大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2019-03-31
キーワード疾患モデルマウス / 大脳皮質血液量 / 安静時機能結合 / 自然睡眠 / 内因性光信号イメージング
研究実績の概要

本研究では昨年度から同大学院の内田助教授の協力の下,発達障害モデルマウスとして甲状腺機能低下症マウスを作成していた.そのモデルマウスを提案手法の検証試験に用いることで,提案手法を用いて疾患モデルマウスの特徴を発見することに成功した.安静時の大脳皮質血液量動態(CBV)信号を従来研究の解析通り単相関解析するだけではその疾患特徴は見つけられず,ノンレム睡眠時のデータを用いて相互相関解析を行い,異なる脳領域における活動タイミングのズレを評価する必要があった.このタイミングのズレが疾患モデルマウスでは健常マウスより顕著に大きく,提案手法により明確な差として神経疾患の特徴量を発見することができた.本研究の目的はマウス脳内の睡眠時機能的ネットワーク構造を評価する技術の確立と本技術を用いた疾患モデルマウスの評価であり,この結果は提案手法の有用性を裏付ける重要な結果である.また,この内容は研究実施計画に沿うものであり,計画通りの結果を得られたと言える.
安静時機能結合(rsFC)研究の分野では,脳全体の血流動態の変動成分としてGlobal signal regression(GSR)と言われる信号を内因性光信号(IOS)から除去するか否かという点が未だ議論されており,はっきりとした結論が得られていないという問題がある。本研究では空間的な伝搬波を含むCBV信号に対してGSRを適用することで,伝搬波の位相が大きくひずみ擬似的な負の相関が発生することを指摘した.この点は皮質のCBV信号における同期タイミングの差を評価することにより疾患モデルマウスの特徴を検出するという上記の新規解析手法につながる重要な一つの成果と言える.また,本解析方法は単純な相関構造ではなくラグタイムを用いた新しい疾患検出方法としてfMRIを用いたヒトの研究に応用できる可能性があり,今後の発展が期待される.

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Resting-state functional connectivity analysis of the mouse brain using intrinsic optical signal imaging of cerebral blood volume dynamics2018

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Yuto、Nakao Mitsuyuki、Katayama Norihiro
    • 雑誌名

      Physiological Measurement

      巻: 39 ページ: 054003~054003

    • DOI

      https://doi.org/10.1088/1361-6579/aac033

  • [雑誌論文] 眼位・瞳孔径変動を考慮した内因性光信号イメージングに基づく覚醒時マウス脳視野地図の推定2018

    • 著者名/発表者名
      外川 龍之介、奥畑 大悟、吉田 侑冬、中尾 光之、片山 統裕
    • 雑誌名

      生体医工学

      巻: 56 ページ: 157~163

    • DOI

      https://doi.org/10.11239/jsmbe.56.157

  • [学会発表] Evaluation of the resting-state functional connectivity of the mouse brain by the intrinsic optical signal of cerebral blood volume2018

    • 著者名/発表者名
      Yuto Yoshida, Ryusei Uchida, Mitsuyuki Nakao, Norihiro Katayama
    • 学会等名
      Life Engineering Symposium 2018
  • [学会発表] The intrinsic optical signal of cerebral blood volume expresses the resting-state functional connectivity of the mouse brain2018

    • 著者名/発表者名
      Yuto Yoshida, Mitsuyuki Nakao, Norihiro Katayama
    • 学会等名
      The 41th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society
  • [学会発表] メチマゾール誘発一過性甲状腺機能低下症マウスの行動試験と安静時 脳機能結合の解析2018

    • 著者名/発表者名
      吉田侑冬,内田竜生,内田克哉,井樋慶一,中尾光之,片山統裕
    • 学会等名
      電子情報通信学会

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公開日: 2019-12-27  

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