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2018 年度 実績報告書

運動器疾患の発症危険性評価のための精神状態を考慮した歩行t軸推移モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17J05708
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小川 愛実  慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2019-03-31
キーワード歩行 / 階段歩行 / スマートホーム / 住宅システム / 運動器疾患 / 変形性膝関節症
研究実績の概要

本研究は住宅内に導入可能な歩行情報取得システムを構築し、これを用いて居住者の運動器疾患の発症危険性検知が可能な歩行t軸(時間軸)推移モデルを構築することを目的とした。提案システムの居住空間への導入可能性の検証、および運動器疾患の早期診断に役立つ指標の開発を達成した。提案システムはRGB-Dセンサ搭載ロボットを用いて対象者の下肢関節座標および角度を推定する。ロボットが対象者から一定距離を保つことで、距離の制限のないデータ取得が可能である。階段歩行では、センサを階段下と階段上に設置し同システムを適用する。搭載センサで取得した対象者の後ろ姿の深度データ(距離データ)を用いて歩行情報を推定する。
提案システムの精度を直線歩行と階段歩行において検証したところ、従来手法よりも高精度で推定が可能であった。居住空間内での試用実験では、方向転換時など片足が死角に入る場合を除いて歩行情報推定が概ね可能であった。被験者が歩行した全経路のうちデータ取得可能であった区間は平均54 %であったことから、日常的にシステムを運用させた場合に従来の歩行テストと比較して十分なサンプル数が得られると考察される。
運動器疾患として特に高齢者に罹患者の多い変形性膝関節症(膝OA)を取り上げ、地域在住高齢者を対象とした計測会において提案システムによる階段歩行計測を実施した。取得データから膝関節の空間上の軌跡を用いた独自のパラメタを算出したところ、膝関節部のレントゲン画像を用いた理学療法士による膝OAの5段階診断結果と相関が認められ、膝OAリスク評価指標の新たな提案と位置付けられた。
膝OAは膝関節の変形と疼痛が徐々に進行するため、自覚症状が出る頃には既に介入が手遅れと言われる。本研究では提案システムを用いた膝OAの早期発見の可能性を示唆した。提案システムの活用により運動器疾患の早期発見による健康寿命の延伸が期待される。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 居住空間における歩行見守りロボットの有用性の検証2018

    • 著者名/発表者名
      小川愛実, 三田彰
    • 雑誌名

      日本建築学会環境系論文集

      巻: 83 ページ: 801-810

    • 査読あり
  • [学会発表] 非接触センサを用いた定常歩行動作および立ち上がり動作の予測2019

    • 著者名/発表者名
      小川愛実
    • 学会等名
      2019年度日本建築学会大会
  • [学会発表] 床反力データを用いない下肢関節角度を入力とした膝関節モーメント推定2019

    • 著者名/発表者名
      小川愛実
    • 学会等名
      Dynamics and Design Conference 2019
  • [学会発表] たわみ角法を用いた定常歩行時の膝関節モーメントの推定に関する基礎検討2019

    • 著者名/発表者名
      小川愛実
    • 学会等名
      第58回 日本生体医工学会大会
  • [学会発表] 居住空間における見守りロボットの人追随に関する研究2018

    • 著者名/発表者名
      小川愛実
    • 学会等名
      2018年度日本建築学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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