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2018 年度 実績報告書

浮遊性有孔虫の光共生性に基づく海洋プランクトン密度プロキシの創設

研究課題

研究課題/領域番号 17J05887
研究機関東京大学

研究代表者

髙木 悠花  東京大学, 大気海洋研究所, 特別研究員(PD) (10785281)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2021-03-31
キーワード浮遊性有孔虫 / 光共生 / クロロフィル蛍光測定 / 共生藻
研究実績の概要

本研究は,浮遊性有孔虫の「光共生度」が,海域の生産性(動植物プランクトン密度)によって決定される,という仮説の検証を起点とし,最終的には浮遊性有孔虫の光共生性を間接指標とした古海洋の動植物プランクトンの密度プロキシを創設することを目的としている.
平成30年度は,7月より出産・育児に係る研究中断を申請し,実質の研究期間が3ヶ月間となったため,データ解析を主に行った.具体的には,これまでに行った研究航海でさまざまな海域から取得した,多様な種の光共生データ(各種についてのクロロフィル蛍光測定データ,光共生する個体の割合,単位質量あたりのクロロフィル量,体サイズとクロロフィル量の関係式等)について多変量解析を行い,浮遊性有孔虫の光共生の新たな区分と指標づくりを行った.この研究内容については,6月にイギリスで開催された国際学会(FORAMS2018)において,セッションKeynoteとして口頭発表を行ったほか,現在国際誌への投稿準備中である.また,昨年度に国際誌で発表した光共生の栄養生態についての研究についても,同学会でポスター発表を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

浮遊性有孔虫の光共生をさまざまな種について網羅的に明らかにする研究については,前述のとおり論文として発表する目処が立っており,おおむね順調に進展している.本年度実施する予定であった,遺伝子実験については,研究中断期間が明け次第着手できる予定である.

今後の研究の推進方策

研究中断期間の取得により11月に予定されていた研究航海は不参加となるため,現場での生体試料測定やデータ取得はできないが,有孔虫サンプルについては参加予定の研究者に採取していただける了承を得ている.したがって,冷凍サンプルを用いた実験等は,当初の予定どおり実施可能である.研究中断期間が明けたのちには,主に室内実験に着手し,これまでに採取済みの試料を用いて,浮遊性有孔虫がどのような藻類と共生関係を築いているかを特定していく予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Experimental study of growth and photophysiology of Globigerinoides sacculifer to understand host-symbiont nutritional interactions2018

    • 著者名/発表者名
      Haruka Takagi, Katsunori Kimoto, Tetsuichi Fujiki, Kazuyoshi Moriya
    • 学会等名
      FORAMS2018
    • 国際学会
  • [学会発表] Disclosing photosymbiosis in modern planktic foraminifers2018

    • 著者名/発表者名
      Haruka Takagi, Katsunori Kimoto, Tetsuichi Fujiki, Kazuyoshi Moriya, Hiroaki Saito
    • 学会等名
      FORAMS2018
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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