研究課題/領域番号 |
17J06506
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
上原 晋 宮崎大学, 農学工学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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キーワード | 光合成 / シアノバクテリア / 重炭酸イオン輸送体 / C3植物 / 光呼吸 / 葉緑体内包膜 |
研究実績の概要 |
光合成における炭素固定反応はリブロース-1,5-二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ、通称ルビスコと呼ばれる酵素によって触媒される。ルビスコは二酸化炭素の固定を行うカルボキシラーゼ活性のみではなく、酸素の固定も行うオキシゲナーゼ活性をもつ。オキシゲナーゼ活性により生成された化合物を代謝する光呼吸と呼ばれる過程で、一度固定した二酸化炭素が放出されてしまう。このため、光呼吸は現在の大気条件では多くの陸上植物(主にC3植物)の光合成効率を低下させていると考えられている。オキシゲナーゼ活性は葉緑体内の二酸化炭素濃度を上昇させることで抑えられることが分かっている。 本研究では、シアノバクテリアが持つ重炭酸イオン輸送体を葉緑体内包膜に導入した形質転換シロイヌナズナの光合成能の調査及び重炭酸イオン輸送体の発現が植物の成長に与える影響を調査することを目的とした。今年度の実験において強光照射下における光合成関連遺伝子の発現を調査した。その結果、形質転換体と野生型との間で核コード光合成関連遺伝子の発現量に違いがみられることが明らかになった。また、前述の形質転換シロイヌナズナ葉緑体の重炭酸イオン輸送活性を調査した。無傷単離葉緑体に放射線標識された重炭酸イオンを取り込ませた後に、シリコンオイル遠心分離法を用いて葉緑体を回収した。その結果、葉緑体のみシリコンオイル層を通過させて回収できる条件を見出すことが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
シリコンオイル遠心分離法を用いた重炭酸イオン輸送活性測定を形質転換体植物で測定することが可能になったため。
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今後の研究の推進方策 |
シリコンオイル遠心分離法を用いて重炭酸イオン輸送活性の比較解析を行う。また、光合成総合解析システムを使用した植物体レベルでの光合成能の測定を行う。
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