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2018 年度 実績報告書

ハイブリッド脂質の界線吸着より紐解く生体膜のナノドメイン形成原理

研究課題

研究課題/領域番号 17J09223
研究機関九州大学

研究代表者

平城 慎也  九州大学, 理学府, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2019-03-31
キーワード脂質二分子膜ベシクル / ドメイン / 油/水界面膜 / 界線活性分子 / 線張力
研究実績の概要

生体膜のラフトと呼ばれるナノドメインは、膜の高度な機能の場として注目されている。ドメインの境界線にはpN程度の過剰エネルギー;線張力が生じており、線張力に寄与する以下の2つの因子;界線を収縮させる“接触エネルギー“と界線を伸長させる”双極子間斥力”の拮抗によりドメインの形態(形状とサイズ)が決まると予想されている。そこで本研究では、生体膜のモデルとしてリン脂質やコレステロールからなる単分子膜や二分子膜を対象に選び、ドメイン形成や形態と線張力との関わりを詳細に検討した。
1.単分子膜系:界面張力法、X線反射率法、ブリュースター角顕微鏡を組み合わせることで、コレステロールとリン脂質が凝集した高分子密度膜領域にリン脂質に富む数μm程度の低密度ドメインが分散した不均一構造を形成することが判明した。ドメイン内外の正確な組成も定量することに成功し、ドメイン形態がドメイン内外の分子混合状態と相関していることを実証した。その一方で、接触エネルギーと双極子間斥力を見積もるのに使われる従来の理論式が、混合系における両物性値を算出するのに適しておらず、更なる改良が必要であることも見出された。
2.二分子膜系:前年度末、コーネル大学にて行った飽和脂質、不飽和脂質及びコレステロールからなる二分子膜を対象とした線張力計測実験の結果を再解析した。その結果、ドメイン内外の厚みの差が線張力に大きな影響を与えることを実験的に見出した。一方で、実験値と従来の理論より算出された理論値との値は大きく隔たっており、こちらの系でも理論式の見直しが必要であることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Line Tension for Ternary DSPC/DOPC/Chol and bSM/DOPC/Chol Bilayers2018

    • 著者名/発表者名
      平城慎也
    • 学会等名
      32nd Conference of The European Colloid and Interface Society
    • 国際学会
  • [学会発表] 飽和リン脂質/不飽和リン脂質/コレステロール混合二分子膜での線張力2018

    • 著者名/発表者名
      平城慎也
    • 学会等名
      第69回コロイドおよび界面化学討論会
  • [学会発表] DSPC/DOPC/Chol 及びbrain-SM/DOPC/Chol 三成分混合二分子膜ベシクルでの 線張力に関する研究2018

    • 著者名/発表者名
      平城慎也
    • 学会等名
      九州コロイドコロキウム
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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