研究実績の概要 |
29年度の研究実績としては、11本の学術研究論文(うち査読論文1本)、9本の学会発表、1冊の図書(単行本)がある。これらは、研究実施計画にしたがって、大きく①地域社会学における国内外の地域コミュニティの基層組織についての文献調査に基づく研究実績と、②日中の地域コミュニティの住民・行政官へのインタビュー調査に基づく研究実績に分けることができる。 主なものをあげると①については、熊本地震を踏まえた地域コミュニティの防災活動について海外向けに紹介する中で、町内会等の地域社会学的な地域コミュニティの基層組織の在り方について考察を行った『福岡大学法学論叢』223号に掲載された論文(Nishizawa, Jin, 2017 “, A Study of the Kumamoto Earthquake and Disaster Prevention 4.0”)や国内外の伝統的な地域コミュニティの基層組織の歴史を踏まえつつ、災害対策の観点から、その現代的な変容について考察を行った日本社会学会第90回大会報告「地域社会学的災害研究から見た熊本地震と地区防災計画」等をあげることができる。 また、②については、日本国内のコミュニティについては、『専修人間科学論集社会学編』8巻2号に掲載された北九州市小倉南区志井校区の地区防災計画づくりに関する査読論文(金, 2018, 「北九州市の地区防災計画に関する地域社会学的研究――半構造化面接法によるインタビュー調査及びSCATによる質的データ分析――」)をあげることができる。また、海外関係では、中国の地域コミュニティである社区の防災計画づくりの地域社会学的な意味について考察を行った単著(金思穎, 2017, 『日中のコミュニティにおける防災活動の実証的比較研究』地区防災計画学会)をあげることができる。
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