研究課題
昨年度に確立したサーモグラフィ法を用いた褐色脂肪組織 (BAT)評価法について、国際誌 Plos Oneに原著論文として掲載された (Nirengi et al. PLoS One 2019)。その後、同手法を用いて、陸上部のBATを評価した。驚くことに、同世代のBAT検出率は50%に対して、短距離選手のは30%、長距離選手は0%であり、アスリートのBAT検出率は顕著に低下していた。さらに、BATから分泌される脂質について、探索を行うために同被験者に寒冷曝露を行い、リピドミクス解析を行なった。その結果、アスリートの脂質は、寒冷曝露により大幅に低下しているものの、BAT検出アスリートにはこの低下は観察されなかった。この結果から、寒冷曝露によって、アスリートでは骨格筋や肝臓などの脂質取り込みが促進され、BATが検出されるアスリートではBATから脂質が放出されていることが予想される。また、寒冷曝露により多くの脂質が低下する中、リノール酸の代謝物である12,13-diHOMEだけは増加したことは興味深く、寒冷曝露によるリーノール酸代謝とBATとの関連は興味深い。さらに、これらの現象のメカニズムを証解明するために、マウス・細胞実験に取り組んだ。その結果の一部は、国際学会であるKeystone symposiaにて学会発表を行なっている。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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