グラフの全ての頂点を通るサイクルを、そのグラフのハミルトンサイクルという。ハミルトンサイクル存在のための十分条件およびハミルトンサイクルの一般化となる構造を、計算量理論から得られている知見を通して眺め、ハミルトン性の困難さの本質に迫った。 toughness と binding number とよばれる不変量は、ハミルトン性に関して類似の振る舞いを示すだろうと予想されていたが、本研究は両者が全く異なる振る舞いを示すことを明らかにした。また平面性、k-trail、サイクルの弦との関連を解明した。さらにグラフに 2-因子が存在することを保証する禁止部分グラフの2つ組と3つ組を決定した。
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