ネットワーク上で送受信されるデータ量の増大に伴い,情報伝送の効率化が重要な課題となっており,その解決に向けて非可逆データ圧縮の高度化が有用となる.原情報に対する復元データの忠実度と,圧縮率の間には原理的にトレードオフが存在し,その理論的性能限界に迫る圧縮法の具体化が求められる.本研究では,非可逆データ圧縮に適したトレリス符号の構成,多元アルファベット上の畳込み符号の設計,機械学習に基づく符号化器の効率化,複数の観測ノードによる原情報の分散再構成に関する成果を得ており,理論・実用の双方の観点で情報伝送の効率化に寄与している.
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