研究課題
最終年度に実施した研究は,(1)層別解析で使用するランダム効果モデルのモーメント型の解法を用いたDerSimonian-Laird法に関する正確な標本分布とその理論,小標本でも有効な近似分布の導出とその精緻化を行い,シミュレーション研究などの数値結果をまとめて,数理統計学的な論文としての作成を行った.さらに,この研究を進めて,連続データから2値データや生存時間データにどのように拡張できるかを検討した.また,これらの研究を誤った層を設定したもとでの層別解析に発展させて,そのような場合の検定統計量や効果推定量の標本分布の研究を組み合わせ,機械学習の方法の一つである樹木構造接近法との理論的及び方法論的な接合の可能性を模索し,関係するいくつかの基礎理論研究を行った.(2)これまでに開発した群逐次型の多変量ログランク統計量に対する理論結果を,セミ競合リスク問題の場合に拡張する研究をさらに進め,2変量の区間推定法の構築に関する研究や相関構造の逐次的な再推定の方法論の研究を進めた.(3)繰り返し測定データに対するMMRM解析の代替としてのノンパラメトリック接近法の研究を継続し,その方法論と理論の整備などをさらに進めた.2元配置生存時間モデルの研究や相対生存モデルの研究を進めて,2元配置生存時間モデルのカレンダー時間ハザードの推定,生存関数の予測性能を測るためのBrierスコア推定量の性能の理論研究と数値検証の結果をまとめた.
すべて 2020 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Lifetime Data Anal.
巻: 26 ページ: 266, 291
10.1007/s10985-019-09470-4
Clinical Cancer Research
巻: 26 ページ: 2411, 2421
10.1158/1078-0432.CCR-19-1247
https://researchers.shiga-u.ac.jp/html/100002893_ja.html