研究課題/領域番号 |
17K00064
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研究機関 | 広島経済大学 |
研究代表者 |
田中 章司郎 広島経済大学, メディアビジネス学部, 教授 (00197427)
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研究分担者 |
西井 龍映 長崎大学, 情報データ科学部, 教授 (40127684)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 時空間統計モデル / 変数選択 / 空間パネルデータ分析 / 空間Durbin誤差モデル |
研究実績の概要 |
自然環境を含む諸指標がもたらす社会経済的影響の探究として,スマトラ島行政区画ごとの地域所得を目的変数とした時空間統計モデル(空間パネルデータ)の変数選択手法を開発し,実際にコンピュータプログラムを実装した(Variable Selection for Spatial Regression: VSSR法). 区画の隣接関係を考慮した説明変数には,従来の社会経済変数だけではなく,人工衛星データから得られた約1kmグリッド(30"x30")のGTOPO30標高データの平均,中央値,標準偏差を追加した. 変数選択を行った結果,ヤシ油生産量が住民の収入に対して,近隣行政区画と正の有意な相互作用を示したのに対して15歳以下の若年人口には,有意な傾向は見られなかった.さらに平地の多い州(クリッド標高の標準偏差が小さい州)が有意に地域所得が高いことが判明していた.これらの結果を英文校正にかけて国際学術誌に投稿した. また,本研究に深く関係する社会科学における空間回帰モデルを体系的に扱ったWard, M. D. and Gleditsch K. S. 著 "Spatial Regression Models"の翻訳は現時点で3校を終え,出版を待つばかりとなっている. 本研究は,手法だけではなく,データセット作成にも際立った特徴を有する.GOSAT2(日本),GOES(米国)による数キロ四方解像度の温暖化ガスデータを行政区画ごと・年度ごとに行政区画に切り出す.我が国では,各都道府県の大きさがあれば,十分にグリッドのデータ数を行政区画内に確保できる.同様にMODIS, Sentinel衛星の植生指標(NDVI)を区画ごとに計算して,説明変数に追加して解析に供することができる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ここ数年間の成果を国際学術誌に投稿し,現在審査回答待ちである. 本研究と深く関連する社会科学における空間回帰モデルを体系的に扱ったWard, M. D. and Gleditsch K. S. 著 "Spatial Regression Models"の翻訳は現時点で3校を終えた.
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今後の研究の推進方策 |
投稿中の国際学術誌による審査を見極め,次の対応を検討したい. 日本の本州とほぼ同じ大きさのスマトラ島の10程度行政区画は十分に大きいので,GOSAT2(日本),GOES(米国)による数キロ四方解像度の温暖化ガスデータを行政区画ごと・年度ごとに切り出す.同様にMODIS, Sentinel衛星の植生指標(NDVI)を区画ごとに計算して,説明変数に追加して,VSSR法を適用して,その結果を現在までの結果と比較する.
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学術誌の審査結果を見極め,対処するための研究打合せ旅費を確保する.
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