研究課題/領域番号 |
17K00092
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
浜名 誠 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (90334135)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ソフトウェア科学 / 書換え系 / 代数仕様 / プログラム理論 / 関数プログラミング |
研究実績の概要 |
本年度は論文誌論文2本出版の良好な成果を得た。 関数型プログラミング言語の著名国際ジャーナル Journal of Functional Programming 誌で発表した論文は、プログラミング言語概念の等式理論の決定可能性を二階代数理論の枠組みで証明する一般的な方法論を提案したものである。Haskellベースの解析ツール SOL, Second-Order Laboratoryについて詳しく述べた。プログラミング言語理論における様々な例を網羅するために、二階計算の構文的・意味的な結果を非自明な方法で組み合わせて拡張した。 またプログラミング言語科学の一流ジャーナル Science of Computer Programming 誌で発表した論文は 値と非値の区別に対応できる多相書き換えルールの新しいフレームワークを提示したものである。プログラミング言語の基本的な計算を分析するのに適している。型推論アルゴリズムと合流性をチェックするための新しい基準を開発し、合流チェックツール PolySOL に実装した。 これらにより高階代数系を基礎とするプログラミング言語のための有用な研究成果の発表ができたと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
SOLシステムを用いることで当初考えていたよりも多様なプログラミング言語論と関係する例が二階書換えの理論で取り扱えることがわかった。今年度見つけたSkew-monoidal圏の例は、高次元書換え理論とも関連するため、今後も重要な発展に繋がると期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
二階書換えの停止性のモジュラ性についての論文発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
学内業務多忙のため、海外旅費を執行できなかった。来年度の旅費に当てる。
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