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2018 年度 実施状況報告書

選択的に実行履歴を記録する手法の改善と新しい応用の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K00096
研究機関金沢大学

研究代表者

櫻井 孝平  金沢大学, 電子情報通信学系, 助教 (80597021)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードプログラム解析 / 実行履歴 / アクターモデル / 機械学習
研究実績の概要

主に階層的クラスタリングであるBIRCHのアクターモデル上の実装の改良と実験を進めた. 前年度に実装したBIRCHは初期段階の設計であり, 本年度は設計をより詳細に検討し, 再実装を行なった. 具体的には,並列化された入力が木を根から末端に辿る際に誤った箇所に到達することがあり,その到達箇所を適宜修正する改良を加えた. 実験データとしてはImageNetとして知られる大規模な画像データベースの特徴量を用意し, その内部の中間出力を入力として開発したアクターモデルを利用したBIRCHアルゴリズムに投入した. 画像データベースの特徴量は, 関連する研究であるPERCHと呼ばれるアルゴリズムの論文で採用された手法を使い, 画像の分類に利用する畳み込みニューラルネット(CNN)の中間出力を特徴量として利用する. これにより学習済みのCNNを利用し画像データをBIRCHで扱うことのできる固定長の入力に変換することができる. アクターモデル上のBIRCHで階層的クラスタリングを行うことで, 逐次的で大規模な分類に対応できることを確認している. 予備的な実験では入力データ数が37万程度で木のノード数が50万程度作成され, 問題なく動作することを確認している.
また, これらの実装と実験は実験は現状で単一の計算機上の並列環境で行なっている. 並列環境では前年度の結果と合わせて並列化の効果を確認している. また同時に分散環境への対応も実装を進めた. アクターモデルでは分散化が比較的用意であり, 分散環境での実験の準備が概ね整った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度は主に実装と実験を進めたが, 大規模な画像データベースのデータセットを利用することで実装したアルゴリズムが動作することを確認し, さらに予備的な実験データが得られている.

今後の研究の推進方策

今後はこれらの成果を応用して, 引き続き分散化に対応した環境での実験を行う. アクターモデルでのデータ処理基盤の実装は分散化が可能であり, 前年度で確認した大量のデータ処理の実装をそのまま分散した計算機環境での動作を確認し, 成果としてまとめる.

次年度使用額が生じた理由

当該年度は 開発と実験のためにワークステーションの追加的な性能向上のための物品と開発のための追加ワークステーションを購入した. 次年度ではこれらのさらなる充実と成果発表のための旅費等に充てる予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Comprehensive Data Tree by Actor Messaging for Incremental Hierarchical Clustering2018

    • 著者名/発表者名
      Taiki Shimizu, Kohei Sakurai
    • 学会等名
      IEEE COMPSAC2018
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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