本研究では視覚的選好判断、特に顔の選好判断における魅力度の同化効果と対比効果の発生と切り替わりの仕組みを明らかにすることを目的とした。まずCOVID-19流行に対応するため、本研究では被験者の性格傾向や顔の選好をオンラインで調査・検討可能な実験システムを構築した。実験を通して、顔から評価対象の性格傾向や微細な表情を読み取る能力には大きな個人差があり、特に相手の性格傾向を読み取る能力や、評価対象との社会的関係性による選好の変化は女性において顕著であることが明らかになった。このような顔認識の性差・個人差を適切に統制した実験が同化・対比効果のメカニズム理解には今後重要である。
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