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2019 年度 実績報告書

脳の視覚情報処理機構を考慮した深層畳込みニューラルネットワークの研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K00251
研究機関東京工科大学

研究代表者

菊池 眞之  東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 講師 (20291437)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードDeep Learning / 深層畳み込みニューラルネットワーク / 視覚系 / 図地分離 / 進化的計算
研究実績の概要

まず最終年度の研究成果について述べる.脳科学の知見を基に設計された深層畳み込みニューラルネットワークは社会に大きな変革をもたらすほどの活躍を見せているが,基となった脳科学的知見は古く,そして少ない.さらなる脳の情報処理の特質を投入することでより一層の進歩が期待されるものの,脳科学で解明が進むのは断片的な特定機能を有する細胞の性質についての知見が中心であった.そこで本研究課題では脳の視覚認知において重要な役目を担う図地分離の機能のニューラルネットワークの生成を目指し,これまで明らかになっている生理学的知見を断片的制約条件として与え,進化的計算の手法を援用して全体としてコンシステントなモデルとして獲得させる試みに取り組んだ.結果として任意の離合集散する経路を持った豊かな構造を持つネットワークを生成するに至った.適用したタスクを図地分離とは別のものに置き換えることも可能で,脳機能の理解のためのみならず,汎用的な深層畳み込みニューラルネットワークのアーキテクチャー生成法として活用することが期待される.今後は,現状のfeed-forward型のみの形態からの,リカレント型形態へと発展させるための方法を検討してゆく.
次に研究期間全体の研究成果について述べる.本研究課題では脳・視覚科学知見の深層畳み込みニューラルネットワークへの導入の可能性の検討の一環として,パターン認識における中心軸表現のもたらす有用性について調べたり,視覚系の大まかな近似とみなせるU-Netの図地分離やアモーダル補完等視覚機能のシミュレーションの可能性を調べたり,医用画像データを対象としたセグメンテーション能力の検討を行ったりした.さらには,Neocognitronを用いてモデルの識別率の良し悪しとネットワーク反応様式との関係について調べ,ハイパーパラメータの効率的策定法の足掛かりを得るなどした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] ロバストなパターン認識に対する中心軸表現の効果の検討2020

    • 著者名/発表者名
      菊池 眞之,島森和輝
    • 学会等名
      第36回ファジィシステムシンポジウム
  • [学会発表] 遺伝的プログラミングによる図地分離モデルの自動生成2019

    • 著者名/発表者名
      菅野路哉, 菊池眞之
    • 学会等名
      日本神経回路学会第29回全国大会
  • [学会発表] 凹凸特徴に基づく物体認知の性質とメカニズム2019

    • 著者名/発表者名
      菊池眞之
    • 学会等名
      第23回日本知能情報ファジィ学会 しなやかな行動の脳工学研究部会 研究会・第121回 日本知能情報ファジィ学会 関西支部例会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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