オブジェクトの概観や特徴を理解しやすいように描き出す視覚化システムの実現を目指し、オブジェクトの種類に応じてその特徴を考慮したシステム設計と開発を行なった。これまでに、テキストオブジェクト、レイヤーオブジェクト、3次元形状オブジェクト、2次元画像オブジェクトを対象とした研究を行い、オブジェクトの再配置を行う技術、視認性を考慮した情報表示(レンダリング)技術、および、レンダリングを効果的に行うためのユーザインタフェース技術の開発を行った。 例えば、2次元画像オブジェクトについては、画像コンテンツの特性を考慮した画像間の類似度や、部分的な類似度を計算する技術を開発し、グルーピングによる表示や、部分的な類似度と相違度の重畳表示などの手法を実装した。また、視覚と非視覚データの結びつけや、時系列と空間データの関連付けを行い、データの総合的な視覚化を行う手法の開発も行った。 今年度は、査読付き国際会議2件、査読付き国内発表1件、研究会等で4件の発表を行い、現在は論文誌の論文を執筆している。他にも、2件程度の成果発表を予定している。 今後も、本研究で開発してきた技術を基に、継続して研究を行っていく。オブジェクトの概観や特徴を考慮して、多様なオブジェクトデータ同士を結びつける技術の開発、ユーザインタフェース技術の開発、視認性を考慮したレンダリング技術の開発を行い、情報を理解・分析するための情報視覚化プラットフォームの研究を推進する。
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