本研究課題では,環境センサで取得した人々の様々な作業や行動に対応し,複数台の自律移動テーブルトップとウォールトップを連携させ動的に配置することで,常に最適な作業空間を人々に提供するシステムを構築することを目的とする. 本年度は,自律移動変形型ウォールの開発に取り組み,それらを用いて人の身体的およひ表示コンテンツに最適な作業空間を動的に形成するシステムを研究開発した.以下は成果の概要である.1.自律移動変形型ウォールトップについては,これまでの成果を拡張して,ディスプレイに表示するコンテンツが持つ空間性を適切に表現することができる移動変形方法について取り組んだ.ユーザスタディの結果,ウォールトップをユーザのインタラクションやアニメーションに応じて瞬間的に動かすことで,よりコンテンツの臨場感を高めることができ,また擬似的な力覚を生成できることが分かった.また,人の動きに基づき複数枚のウォールトップを適切な場所に動的配置する予測・制御アルゴリズムを機械学習を用いて開発した.そのパフォーマンスを実世界とVRでの運用試験により検証し,十分な性能(低遅延と高いユーザの主観評価)を持つことが分かった.
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