研究課題/領域番号 |
17K00282
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
武川 直樹 東京電機大学, システムデザイン工学部, 教授 (20366397)
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研究分担者 |
大島 直樹 東京電機大学, システムデザイン工学部, 助教 (30732820)
日根 恭子 東京電機大学, 情報環境学部, 助教 (70625459)
徳永 弘子 東京電機大学, システムデザイン工学部, 研究員 (00747321) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 多人数会話 / インタラクション / ポスターセッション / 会話ロボット / コミュニケーション支援 / 会話場マネージメント / 参与役割 |
研究実績の概要 |
(1)ポスターセッションの追加収録:大学2年生の授業における成果発表としてポスターセッションを行い,同意書を得られた学生19人のセッションを映像に収録した.90分の映像に対し,学生の発話,視線,頭部運動,手の動きを書き起こし,分析のためのコーパスを作成した.初年度の2回の映像収録と合わせ,セッション3回,61人,延べ210分の映像データを取得した. (2)ポスターセッションにおける人の行動分析:ポスターセッションにおける効率的な聴講行動をサポートするロボット設計のため,各発表場面において形成される聴講者の陣形の変移を分析した.陣形が形成されたり解体される中で,輪から立ち去りたいのに立ち去れない聴講者が複数観察された.それらの聴講者には,お辞儀をして抜けるタイミングがつかめない,他のポスターに興味を示し上半身をねじるがその場に居続けるなどの特徴的な行動が定量的に示された.この結果は,立ち去りたいのに立ち去れない聴講者特有の行動として,適切な立ち去り行動に促すためのロボットの設計指針に寄与するものと考えられた.本成果はLREC2018,HCSシンポジウム2018において発表した.HCSシンポジウム2018では最優秀インタラクティブ発表賞を受賞した. (3)会話場支援ロボットの導入実験と評価 WoZ法によりロボットのコミュニケーション支援の評価が可能な遠隔操縦ロボットを実装し,ポスターセッションの実験を実施し,聴講者への支援機能を評価した.陣形の輪を崩しながら脱退支援したり,陣形の外にいる聴講者を輪の中に誘い入れる振る舞いをデザインした.実験の結果,ロボットの振る舞いに違和感を抱く聴講者が多く,支援の振舞い,タイミングなど新たな課題を抽出した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでにポスターセッションの大規模な映像収録実験を3回行い,分析に必要なコーパスが十分に作成できている.そのコーパスに基づき人の行動分析データも積み上げられ,その成果は順次,学会発表で報告している.ロボットへの実装実験と評価もおこなわれており,本研究は当初の計画通りに進捗している.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は聴講者の行動分析を継続し,発表者の発表スキル,発表マネジメントスキルを分析し,発表者支援も視野にいれたロボットの振る舞いをデザイン・実装をしていく.発表者の発表行動を質的,定量的に分析し,それと並行してポスターセッションにおける聴講者支援ロボット導入実験を実施し,その効果の評価を行う.初年度において,人による聴講者支援を実験的に行っており,人による聴講の支援とロボットによる支援の結果を比較することにより,最適なサポートの手法を明らかにする.本成果は,HCS研究会,HCGシンポジウム,情報処理学会インタラクション2019などで広く公表する.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究員の徳永弘子は,当初コーパスの作成,インタラクション分析の研究支援のため3年間雇用を計画していた.30年度は本人が勤務時間の一部が他のプロジェクト雇用に充てられたため,本研究課題においては研究分担者として参画した.よって雇用費として計上していた予算が31年度使用となった.31年度は研究推進のため再び研究支援者としての雇用が必要となった.よって,31年度使用分は再び研究支援としての雇用費に充当する.
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