研究実績の概要 |
当初の予定から1年延長した最終年度では、これまでの研究成果を社会へ周知する活動を実施した。 まず、CEATEC 2020 ONLINEにおいて、本研究課題で開発した立体形状入出力インタフェースを出展した。本来ならば開発したプロトタイプを会場に持ち込んでデモンストレーションを実施する予定であった。しかし、社会的な情勢を鑑みてイベントそのものがオンラインでの実施となったため、代表者が本研究課題を解説する動画を出展した。CEATEC 2020 ONLINEの登録来場者は96,000名以上と発表されており、少なくない数の企業・投資家達へ研究成果をアピールできたと考えている。次に、情報処理学会論文誌において、これまでの研究成果をまとめたものを発表した。具体的には、立体形状入出力インタフェースの構造及び特徴、それらがゲーム体験の質に与える影響についてを明らかにすることができた。この発表で、CEATECとは別の層に対しても研究成果を周知できたと考えている。 2017年度から2020年度全体を通して、研究代表者は、コントローラの立体形状を利用してゲームを遊ぶという新たな概念を提唱した。さらに、このプロトタイプを軽量化して耐久性を持たせ、ユーザによる変形操作の認知負荷を考慮した評価手法を導入することで、その新規性と有用性を示した。その成果は論文誌1件、国際会議4件、国内発表6件、展示会1件である。本研究の重要性・意義は、立体形状入出力インタフェースがこれまでの一般的なゲームパッドや専用コントローラでは得られないゲーム体験をプレイヤーに提供できることを示した点にある。
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