研究課題/領域番号 |
17K00291
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研究機関 | 兵庫県立工業技術センター |
研究代表者 |
瀧澤 由佳子 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 主任研究員 (20470255)
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研究分担者 |
才木 常正 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 上席研究員 (80470227)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | センサー / 口腔 / ダイバー / ヒューマンインタフェース |
研究実績の概要 |
日本は海洋に囲まれているため、多くの人がマリンレジャーを楽しんでいる。その中でもスキューバダイビングの人口は100万以上と非常に多く、人気が高い。このスキューバダイビングの魅力の一つには海中という陸上とは別世界に滞在し、海洋生物の遭遇など日常生活にはない経験ができることである。その反面、海中で体調不良が起った場合、手当てを受けられる場所に移動、搬送するまでに時間がかかり、重篤な事態につながりやすい。従って、事故を未然に防ぐためには、ダイバーの体調管理が重要となる。 一方、近年、スマートフォン等の日常的に使用する機器には加速度センサ、温度センサ等の超小型センサが用いられている。このような背景のもと、我々は高齢者の生活の見守り用として、義歯に実装した超小型センサを想定し、歯科用マウスピースに実装した各種超小型センサを用い、口腔内におけるバイタルサイン(生命の兆候)等の計測の可能性について調べており、体温と呼吸が検出できる可能性があることがわかっていた。 このような経緯から、我々はこのような知見を基にスキューバダイビングで使用するマウスピースに各種超小型センサを取り付けて口腔内センシングシステムを構築し、これによりバイタルサインが計測できれば、ダイバーの体調不良の兆候を捉えられる可能性が高く、安全なダイビングに貢献できるのではないかと考えた。 本研究ではダイバーのためのバイタルサイン検出装置の開発に向けて、先行研究で検討した体温、呼吸以外の重要なバイタルサインである心拍(脈拍)の計測が口腔内で可能か否か見通しをたてることを目標とし、歯茎に接触させた光センサによる脈拍検出実験を行った。その結果、口腔内で脈拍が検出できることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は、口腔内での脈拍検出の他にも体温検出、呼吸検出についても実験を行う予定であった。しかし、口腔内での脈拍検出において、センサの設置方法等を検討するのに予想以上の時間がかかったため、体温検出実験、呼吸検出実験は行えていない。これらの実験については過去にも行った経験があるため、近日中に行えると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今回、口腔内で設置した光センサで脈拍検出が行えることは確認できたが、通常の指先での脈拍検出に比べて、脈波の振幅値が小さく、この脈波から脈拍数をカウントする信号処理を実行する上では不利であると予想される。この原因は光センサが歯茎に密着してあたっておらず、片あたりしたために、脈波のうちの変動成分である動脈からの反射光成分に比べて、その他の歯茎表面からの反射成分が相当入ったためと考えている。そこで、今後は光センサが歯茎に密着するように光センサの固定方法を検討し、安定した脈波検出を行えるように良好な取り付け条件を見出す予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
支払処理が3月31日までに終わっていないため、次年度使用額が生じたが近日中に解消する予定である。
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