研究課題/領域番号 |
17K00356
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
早川 吉弘 仙台高等専門学校, 総合工学科, 教授 (20250847)
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研究分担者 |
高橋 晶子 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (10537492)
千葉 慎二 仙台高等専門学校, 総合工学科, 教授 (50290698)
藤木 なほみ 仙台高等専門学校, 総合工学科, 教授 (60259801)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Local Feature Learining / Deep Neural Network / 恒等写像 / トポロジー保存 / 未観測領域推定 |
研究実績の概要 |
本申請研究は、Deep Neural Network(DNN) を用いた観測困難もしくは観測不可能なデータ領域を実用レベルで推定する手法開発を目的とし、実証システム構築までを目指すものであり、観測可能領域に隣接する周辺部分では、ドラスティックに様相が変化する確率は低いと考え、観測領域のトポロジー(例えば局所的な規則性)を保存したまま周辺部分へ拡張するこで、尤もらしい未観測状態推定の実現を目指すものであり、机上の空論で終わらせない為に実証システム構築までを目標としている。 本研究で用いる高階層のニューラルネットワークは、最低でも7層からなる砂時計型 (中間層で一度絞り込まれるタイプ) の構造を持ち、DNNで頻繁に利用される畳み込み層やプーリング層は導入しない。このため階層が深くなるほど誤差逆伝搬の効率が悪くなる為に 学習収束が遅くなるため、高効率な学習方法を検討するこのが重要となる。 初年度は、Local Feature Learningと呼ぶ手法を、近年開発されてきたDeep Learningも最適化手法に対して、同時に適用可能かについてを主に検討を行った。用いた課題が画像に置ける恒等写像のような高次元から高次元までは至っておらず、単純な1入力-1出力の連続関数の近似問題ではあったが、SGD単独を基準として、SGD+LFLで7.86倍、Momentum+LFLで80.95倍、NAG+LFLで84.31倍、RMSprop+LFLで74.96倍、Adam+LFLで29.94倍の学習収束の高速化を達成できた。結果として概ねLFLとの併用については効果が見込める。この結果を多次元へ拡張し確認することが次にすべき課題である。 実証システム構築へ向けた取り組みは、学内に準備した実験農園を始め、各種センサデータの自動取得へ向けた準備を進めてきており、ほぼ予定通り進捗している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多次元を対象としたDeep Neural Networkを扱うに至ってないけれども、実証環境の準備が着実に進んでいるため、結果的には予定通りに進められると判断しております。
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今後の研究の推進方策 |
実データの利用による解析へとできるだけ早く移行したい。そのためには、学習速度に対する検討・検証を早急に結論付ける必要があり、この部分をH30年度当初は重点的に行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
成果発表用の旅費を予定しておりましたが、近距離での発表が多かったために差額が出るに至りました。次年度は、実際にシステムを構築して運用することとなりますので、残金分んもこちらで使わせていただく予定でおります。
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