生態学的心理学によれば,主体の行動は主体と環境との間の相互作用の結果として決まる.本研究ではこの考え方に基づき,人が街で目を向ける対象や街が人を惹きつけるものは,その人(主体)とその街(環境)との間の相互作用の結果として決まるものと考える. 街に長く住んでいる人とその街を初めて訪れた人とが持つ街のイメージを,テキスト解析により客観的かつ定量的に表現した.日本人と外国人とが日本の伝統的な商店街を歩き,彼らの視行動を視線計測装置により記録した.3次元空間における注視点分布と彼らの目を惹いた対象を日本人と外国人との間で比較した.駅前の景色の色彩分布を分析し,人々の注意や印象へのその影響を検討した.
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