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2017 年度 実施状況報告書

魅力イメージの視覚表 象可視化研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K00380
研究機関大阪大学

研究代表者

内藤 智之  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (90403188)

研究分担者 松本 絵理子  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (00403212)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード顔画像 / 美醜 / 心的表象 / 逆相関
研究実績の概要

顔の美醜は,就職や昇進機会,結婚相手の選択,選挙での投票といった人間の社会的活動に大きな影響を及ぼすことが報告されている.これまでに普遍的な美醜顔判断特性はよく研究されてきたが,個人毎の美醜顔判断特性にはそれほど注意が払われてこなかった.
本研究では心理学的逆相関法を用いて,「美醜顔イメージ」が視覚表象として集団及び個人内に保持されているかどうか検討することを目的とする.本研究で用いる逆相関法により,集団及び個人毎の美醜顔イメージの心的表象が可視化可能であれば,被検者間の美醜顔イメージの違いや,集団と個人の美醜顔イメージの違いを定量的に評価可能となる.
H29年度は10名から20名程度の被験者集団の”美顔”及び”醜顔”イメージ心的表象の可視化可能性を検討した.実験の結果,20名程度の被験者にそれぞれ100回程度の識別課題を課すことにより美醜顔イメージの集団的心的表象が可視化可能であることがあきらかとなった.また個人毎の美醜顔イメージの心的表象可視化実験も実施した結果,2000-2500試行の美醜判断課題によって個人毎の美醜顔イメージ心的表象が可視化可能であった.各個人の美醜顔心的表象は,顔美醜判断時において鋳型として働いていることも明らかとなった.
更に美顔と醜顔の心的表象画像特徴を検証した結果,女性被検者は男性被験者に比べて美顔・醜顔共に多様性が高く,集団内での心的表象の一致度が有意に低いことが明らかとなった.この結果は,男女顔の美醜判断において男性は比較的集団内での評価が一致し易い共通性の高い鋳型に基づいて判断を行い,女性は集団無いので評価が一致し難い,共通性の低い鋳型に基づいて判断を行っている可能性を示唆している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

H30年度に実施予定であった,個人毎の美醜顔イメージ心的表象の可視化とその妥当性についての検討実験はH29年度内に完了したため..

今後の研究の推進方策

H30年度以降は顔以外の画像の美醜イメージ心的表象の可視化可能性を検討する.

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗が当初予定以上であったため,国際学会での報告を行った.そのための旅費を追加計上した.また解析技術に関する調査のための移動費用を旅費に計上した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 逆相関法による視覚ニューロン,ヒトの感性,及び深層学習ユニットの特徴選択性の評価2018

    • 著者名/発表者名
      内藤智之
    • 学会等名
      2018数理データ科学アドバンストセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] Visualization of beautiful and ugly face mental representations of individuals2017

    • 著者名/発表者名
      Naito T, Hirogaki K, Shiraishi S, Sato H
    • 学会等名
      40th European Conference on Visual Perception
    • 国際学会
  • [学会発表] 魅力顔・非魅力顔の心的表象の可視化と個人差の検討2017

    • 著者名/発表者名
      内藤智之,廣垣敬太,白石祥之,佐藤宏道
    • 学会等名
      第22回日本顔学会大会
  • [備考]

    • URL

      https://sites.google.com/site/naitotomoyuki/re-vision-japanese

URL: 

公開日: 2018-12-17   更新日: 2019-12-27  

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