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2019 年度 実施状況報告書

魅力イメージの視覚表 象可視化研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K00380
研究機関大阪大学

研究代表者

内藤 智之  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (90403188)

研究分担者 松本 絵理子  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (00403212)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード逆相関法 / 美醜 / 顔 / 深層畳み込みニューラルネットワーク
研究実績の概要

本研究課題では、心理学的逆相関法を用いた顔美醜判断に関する心的イメージの可視化技術の開発に取り組んだ。ベース画像に対してランダムノイズを加算・減算することにより、2種類の新規顔画像を生成しその美醜判断課題を行うことで生成したノイズが美醜いずれに貢献するのかを符号化し、2000~2500施行の美判断に貢献したノイズの加算平均値をベース画像に加算(減算)することで、美顔(醜顔)心的イメージを個人ごとに生成した。
生成した心的イメージが美醜顔心的テンプレートであるかどうかを検証するために、心理物理実験による顔美美醜評定課題を行った。その結果、可視化した美顔心的イメージに類似性の高い加増は美的であると判断され、醜顔心的イメージと類似性の高い顔をは醜的であると判断された。心的テンプレートと美醜スコアには有意な相関がみられた。
さらに深層畳み込みニューラルネットワーク(DCNN)に個人の顔美醜判断課題のスコアを学習させ、DCNNに対して心理学的逆相関法を適用しすることでDCNNの心的イメージを書かした結果、美醜判断課題スコアを提供した個人の美醜顔心的イメージとよく類似した心的イメージが可視化された。
以上の結果は、顔美醜判断において人は心的イメージをテンプレートとして用い、心的テンプレートと観察している顔の類似性から美醜を判断していることが示唆された。また人の顔美醜判断を学習したDCNNにおいても人と同様に心的テンプレートが形成されたことから、DCNNの美醜判断プロセスは人の美醜判断認知プロセスと相似的なプロセスである可能背が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

人の美醜判断が美醜心的イメージとの類似性に基づいて行われるという「心的テンプレート仮説」を、心理学的逆相関法と美醜判断課題を用いてることで検証し、心的テンプレート仮説の妥当性が示された。
また、人の認知機能との類似性が指摘されている深層畳み込みニューラルネットワーク(DCNN)においても、人と同様に美醜心的テンプレートが形成されることを初めて報告した。

今後の研究の推進方策

現時点で用いてる心理学的逆相関法は、1)ベースイメージ強く規定される、2)色情報が活用されないという欠点を有している。今後、敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いることで、ベース画像に依存せず、色情報を取り組んだ高画質自然画像としての心的テンプレート可視化を目指す。

次年度使用額が生じた理由

本科研費の結果を2020年度に原著論文として投稿出版するための費用を2020年度に繰り越した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 大学新入生における行動変容ステージモデルを導入した身体活動と抑うつ症状の関連2019

    • 著者名/発表者名
      藤田 和樹, 小島 理永, 島本 英樹, 内藤 智之
    • 雑誌名

      学校保健研究

      巻: 61 ページ: 246-257

    • DOI

      https://doi.org/10.20812/jpnjschhealth.61.5_246

    • 査読あり
  • [学会発表] Visualizing Mental Template of Attractive Facial Images of Humans and Deep Neural Network2019

    • 著者名/発表者名
      Naito T, Imai R, Sato H.
    • 学会等名
      Data Science, Statistics & Visualisation 2019 Symposium
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Transplantation of taste for facial attractiveness of individuals to deep convolutional neural network2019

    • 著者名/発表者名
      Naito T
    • 学会等名
      Asian-Pacific Conference on Vision 2019
    • 国際学会 / 招待講演
  • [産業財産権] 心的イメージ可視化方法、心的イメージ可視化装置及びプログラム2020

    • 発明者名
      内藤智之
    • 権利者名
      内藤智之
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      K20190211

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公開日: 2021-01-27  

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