情報価値の時間割引の評価問題に対して,時間割引関数として代表的な「双曲線型関数」と「べき-指数型関数」のどちらを適用するかの判定条件の抽出を行った.具体的には,従来からの規範モデルである指数型割引関数に主観時間を導入したものをベースとして,これに時間認知に関する左斉次性と(通常の)斉次性の条件を付与することにより,それぞれ双曲線型とべき-指数割引関数が算出されることを示したものである.この成果をまとめた論文を執筆し海外論文誌に投稿した.この論文の英文校正のために今年度の研究費を使用した.なお,査読の結果,本研究と先行研究との対比が要求されたため,現在,論文の加筆訂正中である.また,新型コロナウィルス感染拡大のため,当初参加を予定していた国際会議(European Mathematical Psychology Meeting 2020)が中止になったため,この国際会議への論文投稿はできなかった.
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