研究課題/領域番号 |
17K00428
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
吉田 大介 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00555344)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 全地球航法衛星システム(GNSS) / モニタリング / Webサービス / 低コスト機器 / オープンソース |
研究実績の概要 |
今年度の実績として、低コスト受信機で高い測位精度を得るために、u-blox社製の2周波型GNSS受信機(ZED-F9P)を活用して検証を進めた。具体的には、トリンブル社製GNSS受信機(NetR9)と測位精度の比較検証を実施し、十分な精度がでていることを確認した。 また、F9PをRaspberryPi 4に接続し基地局用受信機として設定を行い、GNSSの補正情報を配信するキャスターサーバを学内に構築した。この基地局の補正情報を移動局の受信機で活用することにより、半径10km程度の範囲においてRTK測位処理でFIXが可能となる(ただし、信号の受信環境にもよる)。モニタリング対象物に設置する移動局については、F9PとRaspberryPi 4から構成されるプロトタイプに、SIMカードが搭載可能なモジュール(CANDY Pi Lite+ D)を取り付け、インターネット接続を可能とした。今後、これらの基準局や移動局用の装置を活用し、構造物のモニタリングについての検証を進めていく。 これまでモニタリング結果の可視化用システムとして、オープンソースの3次元地図ライブラリのCesiumやPotreeの活用を検討していたが、これらに加え、オープンソースのIoTプラットフォームのThingsBoardの検証も現在進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の対策・対応に、時間をとられてしまったために研究が進まなかったことが主な理由である。
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今後の研究の推進方策 |
緊急事態宣言により屋外での研究活動が制限されていたが、屋内で実施できるシステム開発等は徐々に進めてきたため、今年度で当プロジェクトの完了を目指す。これまでにサーバ機等の研究・開発環境や、高品質な観測データを受信できるデータ観測環境を整えているため、当プロジェクトについての研究協力者と協力し、課題の達成度を高める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響で、予定していた研究活動が計画通りに実施できなかったため、出張費や物品費などが繰越となった。次年度の予算については、消耗品の購入に使用する予定である。
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