本年度は、研究代表者が開発している晴眼者向け点字学習支援システム「点字といっしょ!」において、(1)順序効果を考慮した推奨追加空マス数を踏まえた点字3DCG(3 Dimensional Computer Graphics)の表示方法を反映したシステムを実装し、(2)同システムを活用した授業実践を実施した。加えて、(3)点字器を使用した点字の打点実習の効果を評価し、その有効性を示した。(4)学習者が3DCGで打点し採点後、正誤の結果を示すのに合わせて、打点位置の間違い箇所を赤で示す機能を搭載したシステムを活用した授業実践し、学習効果を評価し、その有効性を示した。(5)昨年度に続いて、他大学において、(1)と(2)、(4)と同様に授業実践を実施した。 (1)星野(研究協力者)と研究代表者は、点字学習において凸面と凹面の鏡像関係を3DCGで表示する際、順序効果を踏まえた上で必要な推奨追加空マス数を実験で求めた。その結果を反映した点字3DCGを学習者へ示すことで学習効果が上がると仮定し、同機能をシステムへ実装した。 (2)授業実践後の分析結果より、統制群と実験群の比較したところ、特に、凹面での打点の際、空マス追加の効果が示された。 (5)他大学での本システムの導入だが、特別支援教育の教職資格を目指している学生らに、使用を依頼した。 (1)から(5)の結果について、国内会議3件の学会発表を行った。加えて、研究論文1本が掲載された。
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