本研究では,特許の引用元論文の分野の調査を通して,引用元論文を同定する際の問題点を洗い出しつつ,サイエンスリンケージにおける分野の対応を明らかにした。 出願番号や公開番号で参照される特許引用文献とは異なり,非特許引用文献は,しばしば書誌記述が不統一・不完全であり,そのため,書誌同定できず,キーワードや分類を調べられないケースが多かった。 生活必需品,化学;冶金,電気分野の特許では,引用元論文の分野数がそれぞれ60を超えており,幅広い分野から論文を引用していることが分かった。ただし,電気分野の特許では,ジニ係数が高く,特定の分野からの引用が偏って多かった。
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