運動学習支援の従来研究には運動を構成する部分要素を分析する類が数多く、また感覚フィードバック技術等を用いた所望の身体動作との差分修正の試みも含め、身体動作それ自体の運動性能や目標からの齟齬を提示する類のパフォーマンスの可視化が大勢である。本研究では、所望の身体動作の習得過程における学習進展にフォーカスし、当該身体動作のゆらぎを介してパフォーマンスの実行に関与する運動制御系の変化を定量評価する点に学術的意義がある。また、本研究は日常生活上の課題(ペンタブレッド上の運筆、触刺激提示を伴うトレッドミル上での歩行、スマートフォン操作の運指動作)をフォーカスしている点において社会的意義を有する。
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