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2019 年度 実績報告書

情報セキュリティにおける状況判断スキル学習のための適応的課題生成手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K00479
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

長谷川 忍  北陸先端科学技術大学院大学, 情報社会基盤研究センター, 准教授 (30345665)

研究分担者 BEURAN Razvan  北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特任准教授 (40771788)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード情報セキュリティリテラシ / 意思決定スキル / 適応的課題生成 / 学習管理システム / 状況判断スキル / 知的学習支援システム / 情報セキュリティ学習
研究実績の概要

2019年度は,セキュリティリテラシの中でも特にフィッシングメールに対する判別スキルをトレーニングするための課題出題手法を提案し,その評価を行った.トレーニング課題の難易度を実際に収集したフィッシングメールやスパムメールの事例から設定する手法を定式化し,前年度に開発したオーバレイモデルと組み合わせることによって,学習者の判断能力のレベルに応じた課題出題を実現する手法を提案した.実際の事例に基づいて難易度を設定することができるため,新たなセキュリティインシデントの動向に対応した課題を容易に取り入れることができる.
提案手法を評価するために大学院生20名によるケーススタディを行った.ランダムなトレーニング課題と適応的なトレーニング課題による効果についてはいずれのケースでも期待以上の成果が上がったため,有意な差は見られなかった.しかしながら,学習者が経験や失敗を繰り返すことでメールの判別スキルが向上すること,トレーニングすべき項目のうち学習者の感度が低い(学習者が気付きにくい)項目を重点的にトレーニングするためのベースラインを構築することができた.なお,今回提案した出題手法では学習者がトレーニング課題を理解していながら不正解であった場合や,トレーニング課題を理解せずに正解する場合を考慮しなかった.これらの課題を解決するために,Bayesian Knowledge Tracing (BKT)を学習者モデルとして導入することを試みた.
期間全体の実績としては,プロトタイプの学習環境であるMoodle上利用可能なSCORMパッケージとしてトレーニングを展開できるプラグインを開発するとともに,特にフィッシングメールの判別スキルを対象に学習者の不得意な要素に関するトレーニングシナリオのパラメータを摂動させることにより,トレーニング課題の適応的生成手法を実現した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Supporting cybersecurity education and training via LMS integration: CyLMS2019

    • 著者名/発表者名
      Razvan Beuran, Dat Tang, Zheyu Tan, Shinobu Hasegawa, Yasuo Tan & Yoichi Shinoda
    • 雑誌名

      Education and Information Technologies

      巻: 24 ページ: 3619-3643

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s10639-019-09942-y

    • 査読あり
  • [学会発表] 適応的フィッシングメール判断トレーニング課題出題手法の評価2020

    • 著者名/発表者名
      CHENG Qiutao,長谷川 忍,太田 光一
    • 学会等名
      教育システム情報学会研究報告Vol.33, No.1
  • [学会発表] 意思決定スキル向上のためのトレーニング課題生成2019

    • 著者名/発表者名
      CHENG Qiutao,長谷川 忍
    • 学会等名
      教育システム情報学会研究報告Vol.32, No.4

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公開日: 2021-01-27  

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