研究課題/領域番号 |
17K00499
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
中 貴俊 中京大学, 工学部, 講師 (00510843)
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研究分担者 |
宮崎 慎也 中京大学, 工学部, 教授 (50257581)
山田 雅之 中京大学, 工学部, 教授 (90262948)
遠藤 守 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (90367657)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | モノづくり / 体験型学習コンテンツ / 電気・電子回路 |
研究実績の概要 |
本研究は、小学校の中・高学年程度の児童を対象としたモノづくりの初等教育コンテンツを設計開発し、電気・電子回路の基本的な知識を身につけながら、特定の機能やデザイン性を持つ作品の制作を通して、モノづくりの流れと魅力を知ることを目的とする。 平成29年度の研究実績は下記のとおりである。
平成29年度では開発するモノづくりの初等教育用コンテンツにおいて、主要な役割を担う、ユニット(回路および作品形状を構成するための部品)の設計・開発(試作)を主に行った。 ユニットの設計において素材や形状の検討の上、平面形状による電子回路ユニットと立体形状による電子回路ユニット試作した。平面形状による電子回路ユニットはマグネット式にて結合させる方法を用い、安定な結合やホワイトボードなどを利用したレクチャーのための教育コンテンツとしての方向性も見出すことができた。立体形状による電子回路ユニットはジョイント式にて結合させる方法を用い、立体的な形状をユニットにより構築できることが確認できた。また、平面形状による電子回路ユニットと立体形状による電子回路ユニット双方において、複数のユニットを用いた電子回路を構築することでLEDの点灯を確認した。 これらの成果は「モノづくりの初等教育コンテンツ開発に関する研究-電子回路学習のための簡易模型組立てキットの作成-」として、第8回社会情報学会中部支部/第3回芸術科学会中部支部合同研究会(SSICJ8-9, pp.33-36, 名古屋, 2018.1.27)にて研究発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年度の当初の研究実施計画では、ユニットの設計・開発とともに児童施設などでの検証も予定していたが、現状の進捗状況ではユニットの試作と国内学会への成果発表にとどまっている。しかしながら国内学会への発表から現在、ユニットの試作について複数のアプローチから複数の異なるユニットを制作しており、今年度の研究成果として発表予定であるため、当初の計画よりも柔軟なユニット開発が進められていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度実施結果に基づき、平成30年度はユニットを教材として用いた、モノづくりの初等教育コンテンツの開発に着手できるよう研究を進める。具体的には、立体的なデザイン性を考慮した照明具作品を対象として制作を通して学修ができるコンテンツを目指す。 6月末に開催される国際会議にて、これのひとつについて報告予定であるが、この他にも別のユニットの開発を進め、複数のユニットでの比較実証実験などを行い、実用に向けたコンテンツ制作を進める。 また、タブレットや通信機能も用いることで、学習の補佐が可能なコンテンツの開発も進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
ユニット制作の量産化がおくれたことで人件費の使用が控えられたことと発表学会会場への旅費の支出が抑えられたことにより差額が生じた。 これらの差額分は今後の同作業の人件費、研究組織会議、および、成果発表費で使用する。
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