研究課題
本研究課題の目的は,インテリジェント数式入力UIに人工知能技術を導入して,数学eラーニング時に,数学の思考過程などの数学文書をデジタルに記録しやすくする数式エディタを開発して,グラフ作成も含め学習過程を支援するシステムを構築することにある.令和3年度(最終年度)は、まず、業者委託により成果システムを公開するためのサーバを設置した。次に、前年度までに開発したインテリジェントな数式入力UIを公開できるように整備し、中盤以降に公開サーバに構築し、公開を開始した。さらに年度後半には、我々のインテリジェント数式入力UIを組み込んだ数学的統合文書エディタを試作し、被験者テストにより、従来UIよりも負担軽減に効果があることを示した.その成果は2022年3月に情報処理学会の第36回教育学習支援情報システム(CLE)研究会で発表した.補助事業期間全体を通じては,インテリジェント数式入力インタフェースの発展的応用として開発してきた次の3つのシステム:(1)数学文書エディタ,(2)スマートデバイス向けUI,(3)グラフ作成ツールの被験者実験による評価を実施し,従来ツールより操作時間の効率の良い結果が得られ,その有効性を示すことが出来た.また,数式入力インタフェース部分のAI予測変換エンジンの計算速度が大変遅いという新たな課題も,年度の後半に解決し,大きな成果が得られた.それらの成果を国内外の学会や論文に発表して,令和元年度までに約95%程度は目標を達成した.新型コロナウィルスの影響で令和2年度は研究課題の遂行が滞ったが、研究期間を延長し、令和3年度に無事、成果物であるインテリジェント数式入力UIを数学文書エディタおよびグラフ作成ツールに組み込み、サーバを通じて試用できるように公開し、被験者実験によって有効性を示し、研究会で発表することができた。
成果物である数式入力インタフェースをMathTOUCHと呼ぶ。そのUIを使用できる公開用サーバのURLである。
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第36回教育学習支援情報システム(CLE)研究会 情報処理学会研究報告
巻: Vol. 2022-CLE-36, No.2 ページ: pp.1-6
https://mathtouch.org