粒子状有機硝酸(PONs)の動態を解明することを目的に、PONsの連続測定システムを構築した。また、石川県珠洲市において、2017年11月から2年間PONsの連続観測を行った。 珠洲におけるPONs濃度は全般的に非常に低く、多くの期間で検出下限前後の値であったが、冬季から春季にかけて濃度が上昇し、夏季にかけて濃度が下降する季節変動が見られた。一方、散発的にはPONs濃度の上昇がみられ、特に 2018年3月下旬においては、アジア大陸からの越境輸送と考えられる高濃度のPONsが観測された。アジア大陸からPONsが越境輸送される事例を観測により明らかにしたのは本研究が初めてである。
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