研究課題/領域番号 |
17K00529
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
高島 久洋 福岡大学, 理学部, 准教授 (20469620)
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研究分担者 |
入江 仁士 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 准教授 (40392956)
乙部 直人 福岡大学, 理学部, 助教 (70320273)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 都市大気 / リモートセンシング観測 / 窒素酸化物 |
研究実績の概要 |
本研究は、国境を越えて流入する大気汚染物質が日本の都市域から排出される大気汚染物質とどのように混合し、光化学反応が促進されるかを明らかにするため、日本西端の大都市 (福岡市) にて、MAX-DOAS 法と呼ばれるリモートセンシング観測手法により、二酸化窒素などの大気微量成分の鉛直分布を多地点で同時に連続観測し、その変動と変動要因を明らかにすることを目的としている。
小型 MAX-DOAS 観測装置を作成し、福岡平野内の2地点 (祖原 (福岡大学西新病院)、福岡大学) にてMAX-DOAS 法による大気微量成分の自動連続観測を継続した。また同じく福岡平野内の春日市 (九州大学春日キャンパス) でのMAX-DOAS 法による大気微量成分の自動連続観測を継続した。3地点で得られた太陽散乱光スペクトルデータから MAX-DOAS 法による二酸化窒素濃度 (鉛直カラム量・鉛直分布) のリトリーバル (導出) を行い、福岡平野内の分布について解析を行った。また3次元コヒーレントドップラーライダーによる3次元連続風観測を行った。
MAX-DOAS 法で得られた二酸化窒素濃度の多地点鉛直分布データと福岡平野内の3次元風観測データを用いて、水平分布と大気の循環場との対応関係について解析を行い、大気汚染物質の拡散過程を明らかにした。またMAX-DOAS法による地上観測データを用いて、人工衛星観測 (TROPOMI: TROPOspheric Monitoring Instrument) データの検証を季節を通して行った。得られた成果の一部を論文に取りまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度のはじめ時の計画よりはコロナウイルスによる活動制限により遅れているが、学術論文に成果を取りまとめるなど、おおむね順調にすすめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
観測は3月末に終了し、これまで得られた観測データの解析を行い、成果を取りまとめ学会発表などを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
成果のとりまとめ等に時間を要したため残額が生じた。成果のとりまとめ、成果発表等に使用する予定である。
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