研究課題/領域番号 |
17K00559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 弘前大学 (2019-2020) 核融合科学研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
赤田 尚史 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 教授 (10715478)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | トリチウム / 環境放射能 / 水素エネルギー社会 |
研究成果の概要 |
短時間での大気水蒸気の効率的捕集を目指し、ポリイミドメンブレンカラムを用いた大気水蒸気捕集システムを開発した。様々な環境条件したの屋外大気をカラムに導入し、水分回収量について検討を行った。このときの水分回収にはドライアイス-エタノールのコールドトラップを用い後段に吸湿カラムを取り付けた。また、ドライエアー出口部にも吸湿カラムを取り付け、重量により屋外絶対湿度と水分回収量から捕集効率を求めた。その結果、1日程度の捕集で絶対湿度の低い青森県の冬季でも90%以上の捕集効率が得られることが分かった。ここで得られた水分には不純物が混入していないことも確認され、直接トリチウム分析に利用できる。
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自由記述の分野 |
環境放射能
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポリイミド中空糸分離膜(以下「分離膜」)は、核融合工学研究の一環として除湿もしくは水分回収のために研究が進められてきた。そこで、この分離膜の一般環境条件化における濃縮基本特性を明らかにした。また、分離した水分の高効率回収系を確立し、高時間分解能低濃度レベル大気トリチウム捕集システムを開発した。現在、脱炭素社会の実現に向けて核融合炉の研究がすすめられ、今後実証炉が稼働する。一方、福島第一原子力発電所事故により大量に発生したトリチウムを含む処理水は、今後海洋への放出が予定されている。更に、水素エネルギー社会の実現に向けてトリチウムを含む水素の環境挙動の理解は不可欠である。
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