研究課題
基盤研究(C)
屋外に設置した人工水田におけるジノテフランとイミダクロプリドの連用による環境中への残留性を明らかにするとともに、水質や微生物の菌数・菌叢の変化を経時的に調査した。土壌中のジノテフラン濃度は、1年目と比較して2年目において、期間を通じて上回っており、イミダクロプリド濃度は、年度ごとに残留濃度が高くなる傾向がみられた。水質項目と微生物数・種類は、農薬散布による大きな差異は認められなかった。
環境微生物
微生物は生態系で主に分解者として重要な役割を担っているので、ネオニコチノイド系農薬によるそれらの生物活性や多様性の変化を屋外試験で調べる必要がある。その際には、実現場での使用を想定し、長期間・連続施用における環境中の残留性・蓄積性を明らかにし、分解菌を含む微生物生態系との関連性を明らかにすることが重要である。また、分解経路や分解産物を明らかにすることは、バイオレメディエーションの観点から重要である。