研究課題/領域番号 |
17K00680
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅和 筑波大学, 芸術系(名誉教授), 名誉教授 (40216437)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 戦災樹木 / 樹木の音響診断 / レーザスキャナ / 被爆樹木 / 絵本 |
研究実績の概要 |
被爆樹木保存の課題について中国新聞の電話取材を受け,2019.01.07朝刊平和12面の全面に本研究の紹介がなされた。本研究に触発され,広島市の主婦グループにより制作された被爆樹木の絵本「きっときこえるよ THE VOICES OF THE TREES(日本語・英語版)」の学術的な解説部分の監修を行った。この制作過程について,テレビ新広島の取材を受け,2019.07.30TSSプライムニュースで約10分間放送された。戦災樹木の研究者と共同で,都内の飛木稲荷神社において東京大空襲戦災イチョウの,内部音響診断測定とレーザスキャナによる3D外部形態測量を同時に行った。樹木の3次元内部・外部同時測定は学術的に初めての試みである。測定状況について,東京新聞の取材を受け,2019.08.14夕刊および2019.08.26朝刊に記事が掲載された。戦災樹木と被爆樹木の戦争遺産としての共通性について考察し,見学に訪れた墨田区職員に戦災樹木保全の重要性について説明した。函館大火における被災樹木の現地調査を行い,広義の被災樹木として,戦災樹木および被爆樹木との共通性と相違性について考察した。長崎市内の被爆樹木について,レーザスキャナによる3D外部形態測量を行った。測定状況についてNHK長崎の取材を受け,2019.09.20イブニング長崎で約3分間放映された。長崎原爆資料館の学芸員と未認定の推定被爆樹木の調査を行った。日本造園学会関東支部大会(千葉大学)2019.11.23-24において,長崎における調査結果のポスター発表,および広島・長崎におけるレーザ測量に関する口頭発表を行った。日本測量協会,応用測量論文集に被爆樹木の3Dモデルに関する査読論文が掲載され,第30回応用測量論文奨励賞を受賞した。測量2019.8月号に概要版が受賞論文として掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最終成果として,「被爆樹木のハンドブック(日本語・英語・中国語)」を編集する予定であるが,作業が遅れているため,1年間の期間延長を行った。
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今後の研究の推進方策 |
英国の科学雑誌impactに研究紹介記事の掲載が決定しており,最終的な編集作業を行う。本研究成果を「被爆樹木のハンドブック(日本語・英語・中国語)」としてとりまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額はわずかであり,物品費として使用する。
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