研究の成果として,査読付き国際会議での論文発表1編,招待論文3編,書籍3編(分担執筆),展覧会実施1件,招待講演11件,常設展示1件,招待展示9件,学会発表3件,マスメディアとの共同企画6件,ネットメディアとの共同企画1件,ウェブサービスリリース1件,の成果を挙げた。 今年度は,昨年度に引き続き,災害アーカイブの白黒写真データに,人工知能技術を応用したカラー化処理を加えて,リアルタイムの災害情報とアーカイブされた過去の災害資料とを,視覚的に違和感なくインテグレートする実践を試みた。その結果,SNSでの発信に大きな反響があり,さらにTV・新聞・ネットメディアとの共同企画,展覧会実施などの成果につながった。 研究代表者のツイッターに投稿したカラー化写真のインプレッション数は2億回以上となり,リプライ・リツイートを介した,ユーザ間での活発なコミュニケーションが創発した。展覧会においては,活発な対面のコミュニケーションが創発し,オフラインのユーザコミュニティが形成されることも確認された。人工知能技術でカラー化した写真を,資料や提供者の証言内容をもとに再レタッチすることで,印象が向上し,色の妥当性についてのさらなる対話が創発することを確認した。 TV,新聞,ネットメディアは充実した災害アーカイブを所有しており,それらを生かした共同企画の実施によって,メディアを閲覧する市民に向けて,本研究で用いた手法のメリットをアピールすることができた。 その結果,冒頭に挙げた成果を得られた。
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