研究課題/領域番号 |
17K00750
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
吉川 はる奈 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70272739)
|
研究分担者 |
守隨 香 共立女子大学, 家政学部, 教授 (40770780)
尾崎 啓子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (80375592)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 子育て / 子ども / 成長 / 保育 / 主体者 |
研究実績の概要 |
リスク予防と自立支援を基軸とした子育て当事者を支える子育てや保育を専門とする保育者の成長と学びについてのデータ収集、その育成や支援のためのプログラム資料を作成した。特に、子育て当事者がどのように子どもに対して「声をかけるか」「働きかけるか」についてはリスク予防のための基本的な事項、信頼関係構築に重要となる。 令和2年度は子育て当事者の抱える課題に対応できる保育を専門とする保育者の働きかけ特性についてデータを収集し分析した。保育を専門とする保育者が、保育を行うことを通して、すなわち子どもの成長を支えることを通して、子育て主体者、保護者を支える、保育者としての実践知に焦点をあて、子育て当事者の成長に寄与する、応用することをめざした。保育者は子育て当事者を支えることが主たる役割ではないが、保育を専門とする保育者が子どもの成長と学びについて行う日常の技、いわば実践知をデータ収集、分析し、現在進行中の子育て当事者への支援につなげることに応用できる。これらをふまえ子育て当事者の成長と自立に関して、生涯発達の視点から教育的手法として、子育ちや子育てを学び、全体として、人が子育て主体者として成長する視点につなげることをめざした。 具体的には、保育者の日常的な働きかけから、特に食事場面での働きかけ、声のかけかたを分析し、保育者特有の働きかけ特性を示すことで、子育て主体者へのリスク予防をふまえた教育的手法への汎用につなげることをめざした。質的データを中心に分析を試みた結果を用いて、量的な汎用と実践を通した検討をさらに行う予定である。リスク予防として教育的手法を生涯発達過程の各発達段階に合わせた方法を取り入れていくことはますます重要と考えられておりこれまでの結果のみならず実践を通した検討はさらに行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
保育現場や子育て支援現場において日々の安心、安全な環境を維持するうえで、コロナ感染予防対策は保育活動や子育て支援活動への制約も生じている。研究実施において、保育者の協力や参加、子育て主体者の協力参加においてもその影響がでておりやや遅れが生じた。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年として、総まとめと成果発信、汎用にむけた資料作成を行う。開発プログラムの実践を通して、修正を行いつつ、成果分析をすすめていく。リスク予防としての教育的手法を生涯発達過程の各発達段階に合わせて行う方法は引き続き実践していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染予防対策のために調査の実施に一部遅れが生じた。したがって次年度での調査継続と分析途中であることによる必要経費、さらに学会発表や研究論文への投稿も予定しており、これらの経費として使用を予定している。
|