リスク予防と自立支援を基軸とした子育てや保育を専門とする保育者、教育者の成長と学びについてデータ収集を行い、その育成や支援プログラム開発のための資料を作成してきた。これまで乳幼児をもつ保護者と支援者、保育者との関わり、情報伝達のデータ収集を行ってきたが、令和4年度は次の2点を中心に実施、分析した。①小学生をもつ保護者とその支援者を対象に両者の日常的な関わりや情報伝達の特徴をデータ収集し、双方の信頼関係構築のきっかけとなる事項、内容を分析した。②育成や支援プログラムのモデル実践例を対象に分析し、教育現場に位置付ける上での課題について考察した。 また日常的な場面でどのように子どもに声をかけ、情報伝達し、情報を整理し、情報共有するかを通して、信頼関係を構築することはリスク予防として重要な部分であり、あわせて考察している。 コロナ禍での研究実施となり、研究対象がかかえる状況については、子育てや保育そのものにも感染状況が常に影響を与えていたが、いずれの状況においても、子どもの成長に関わり、支援する者として、保護者だけでなく、保育者や支援者、教育者が育成や支援にかかわり、伴走者として存在していた。同時に、生涯発達過程の子ども期の成長期に、乳幼児の特性や子育ての支援について学びあうことで、生徒が主体者として、育成支援にかかわる存在となるための育成支援プログラムを構築する重要性と価値についても、今後言及していく。プログラム実施にあたっては、すべての生徒に還元する上で教育の場での汎用が望ましく、さらに授業実践を続け、より活用しやすい形で展開していく予定である。
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