本研究の目的は、働く女性のみならず、男性も子どもも“幸せ”になる職場の女性活躍はどうすれば実現するのかを、個人と家庭生活の質向上を目指す家政学とジェンダー研究から明らかにすることである。主な結果は以下の通り。第1に、働く女性は仕事と家庭の両立やキャリアを考えてはいるが、仕事を重視して就労する傾向にある。その選択は、女性だけでなく男性や子どものウェル・ビーングを豊かにしない。第2に、働く女性が労働条件を話せるつながりは、職場のジェンダー平等に向けて女性が行動を起こすための重要な要素である。第3に、働く女性が学生時代に生活設計やジェンダーを学ぶことや仕事の満足意識をもつことも欠かせない。
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