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2021 年度 実績報告書

農村家族における「帰家」と「親-成人子関係」-直系制家族40年の軌跡とゆくえ-

研究課題

研究課題/領域番号 17K00770
研究機関和洋女子大学

研究代表者

佐藤 宏子  和洋女子大学, 家政学部, 教授 (60165818)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード長期追跡研究 / 農村直系制家族 / 農村家族 / 世帯形成 / 世代更新 / モノグラフ
研究実績の概要

32年間の追跡研究から、家族外部の社会経済的状況の変化が、農村直系制家族の世帯形成に大きな影響を及ぼしたことを明らかにした。本研究の主要な結論は以下の3点である。①近年はあとつぎのライフコースが多様化し、あとつぎのライフコースによって親世代のライフコースが決定される状況が生じている。②茶生産が衰退しあとつぎの結婚難が深刻化する中で、多くの農家が直系制家族を志向し続けたため、あとつぎの他出による「更新困難」への経路が活発化せず、未婚のあとつぎが親世代と同居し続ける「更新未確定」持続パターンが主要な経路となり世帯形成が停滞した。③このため世帯形成の多様で複雑な動きは抑制され、一貫同居による世代更新、途中同居や中断同居による世代更新、既婚子の「帰家」および「呼び寄せ同居」による世代更新の出現も減少した。
さらに、本研究の調査対象者である農村有配偶女性、延べ1,800人の分析結果を報告書『茶生産地域における農村家族の変容-激動の40年間のモノグラフ-』にまとめた。報告書の構成は、第1章:岡部町朝比奈地域における40年間の研究の概要、第2章:岡部町での調査を振り返って、(1)岡部町との出会い・第1回「農村女性の生活と老後に関する調査」(1982年)、(2)四世代家族調査(1985年、1987年)、(3)「農村三世代家族における生活文化の断絶と継承調査」(1986年、1987年)、(4)第2回「農村女性の生活と老後に関する追跡研究」(1993年、1995年)、(5)第3回「農村女性の生活と老後に関する追跡調査」(2005年)、住民票閲覧(2014年)、第3章:岡部町研究に関する主な著書および学術論文、資料編:調査記録写真(1982~2020年)である。研究成果の報告会はコロナウイルス感染症拡大のため中止し、関係者各位に報告書を郵送し、第94回日本社会学会で研究成果を発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [学会発表] 農村直系制家族における世帯形成と世代更新の変化-長期追跡研究より-2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤宏子
    • 学会等名
      第94回日本社会学会大会
  • [図書] 茶生産地域における農村家族の変容-激動の40年間のモノグラフ-2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤宏子
    • 総ページ数
      80
    • 出版者
      和洋女子大学佐藤宏子研究室
  • [学会・シンポジウム開催] 日韓共同農村再生研究者学術会議-人口減少地域と学校教育・公募校長-2021

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公開日: 2022-12-28  

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