本研究で大麦粉試料に高圧処理を施すことで、大麦粉試料の各粘度パラメータである最高粘度、最低粘度、最終粘度、ブレークダウン値、セットバック値が低下し、粘度上昇抑制効果があることが確認できた。 また、高圧処理を施し、大麦粉試料のデンプン粒の結晶構造を変化させることで、デンプン損傷率の上昇や、膨潤力の低下を引き起こすことが確認できた。結晶構造解析においてV型と弱いB型を示したこと20°のピークが出現したことから、アミロースと脂質複合体の形成が示唆された。これらアミロースと脂質複合体によって吸水抑制やアミロースの溶出の抑制が考えられた。
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