牛乳アレルギー患者は、ベイクドミルク(BM)なら症状誘発することなく摂取できることが報告されている。しかし、この理由については十分に解明されていない。そこで、申請者らは、牛乳をグルテンと混合し焼成した際のBM中のαs1-カゼイン、β-ラクトグロブリンの溶解性および消化性について明らかにすることを目的とした。試料は、SDS-PAGEおよびイムノブロットにより解析した。ベイクドミルク中のαs1-カゼインおよびβ-ラクトグロブリンは、可溶性画分には存在せず、不溶化していた。BM中のαs1-カゼインの消化性は、焼成前と比較して低下していた。不溶化したβ-ラクトグロブリンは、消化されずに残存していた。
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