がんや動脈硬化など、種々の疾患の進展に酸化ストレスが大きな影響を及ぼすことはよく知られているが、近年、様々な疾患において小胞体ストレスによる細胞機能の障害、炎症、細胞死が大きく関与していることが明らかになってきた。本研究は、動脈硬化の進展に重要な血管炎症に対して、小胞体ストレスがどのように関与しているのか、またどのような食品成分により改善されるのかを明らかにすることを目的とし、培養細胞(血管内皮細胞、単球系細胞)を用いた検討を行った。その結果、飽和脂肪酸であるパルミチン酸により小胞体ストレス関連因子の発現が増加すること、いくつかの食品成分が抑制効果を有することを明らかにした。
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