研究課題/領域番号 |
17K00849
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
濱崎 景 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (50533494)
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研究分担者 |
守口 徹 麻布大学, 生命・環境科学部, 教授 (10512006)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ω3系多価不飽和脂肪酸 / 妊婦 / 抑うつ / 疫学調査 |
研究実績の概要 |
30年度に入ってから産後における抑うつ群と対照群の選定作業を開始した。当初、症例(産後うつ)とその対照(年齢(±1歳)、学歴、収入でマッチング)を400名程度と見積もっていたが、実際には症例(n=424)と対照(n=424)で全体として848名となった。サンプルサイズの増加のために試薬や人件費等に想定以上の費用が必要となり、前倒し請求を行って対応した。脂肪酸の測定に関しては分担研究施設である麻布大学生命・環境科学部で、ガスクロマトグラフィーを使って測定している。なお、分析途中で何か問題が起こっていないかを確認するため、定期的に検討会を開き進捗状況・対象者の除外規定などについての検討を行ってきた。平成31年3月31日時点で、およそ600検体程度までの測定が終了しており、今後も分析途中で何か問題が起こっていないことを確認しながら、測定を進めて行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していたサンプル数(n=400)よりも多くのサンプル(n=848)の脂肪酸を測定することとなり、進捗がやや遅れる結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年夏頃までには脂肪酸測定を終える予定でいるが、データのクリーニング・固定化が終了し次第、症例群と対照群の脂肪酸を比較する。また、共変量(喫煙の既往/登録時の喫煙習慣の有無/同居者の喫煙の有無 /両親の家族歴/家族構成/葉酸・ビタミンD 等の摂取量/経済状態/妊娠期間/出産回数/教育/BMI/採血の時期/児の性別/児の出生児体重/妊娠中の合併症等の有無について)で調整したロジスティック回帰分析を行い、オッズ比等を求める。さらに、年齢・教育年数・世帯年収などで層別化解析等を行い、どの集団において、よりω3 系多価不飽和脂肪酸の影響が強いのかを探索的に調査する。また、このような成果は、論文および関連学会等で発表するとともに、一般の方にもわかりやすいように本学のホームページ等を利用して発信していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
30年度はサンプルサイズの増加に伴い試薬や人件費等に想定以上の費用が必要となり、前倒し請求(50万円)を行って対応した。最終的には次年度使用額が生じているが、当初の計画から比べれば、むしろ当該年度は予定よりも多くの費用が生じている。次年度は脂肪酸測定のための試薬や人件費、定期的に行われるミーティングのために使用する予定である。
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